全国的に強烈な寒波襲来ということで、今日は朝からテレビでも大騒ぎをしておりますが、こちら松本は、最低気温-4℃。風の冷たさは感じるものの、いつもとそう変わらない天気で、まあ、ごく普通の冬の一日といった感じですかね。
2月1日(土)に、群馬県安中市松井田町の上細野高原『ろうばいの郷』へ行ってきました。ろうばいは透明感のある黄色い花で、17世紀に中国から渡来したそうです。上細野高原では、30年ほど前から地元農家や地域の有志が協力して栽培面積を増やし、今では3.2ヘクタールに1,200株、12,000本が植え付けられているそうです。12月下旬から2月下旬くらいまでの真冬の時期に、梅よりも早く、花の少ない季節を彩る貴重な存在で、ほのかな甘い香りを漂わせ、早春の訪れを告げます。雪景色と青空と黄色いろうばいのコントラストがなかなか絵になるのですが、実はあまり雪の多い地域ではないので、この白と青と黄色をカメラに収めるのは、結構難しいと思います。
松井田町は、長野県と群馬県の境、碓氷峠の麓にある町なのですが、実はここ、私の出身地なんです。18歳までしかこの町にいなかったので、当時はまだ「ろうばいの郷」は存在しませんでした。いかんせん知名度のない町なので、人に説明する際には、「軽井沢の隣町なんです。」と言うのが一番手っ取り早かったです。聞いた人は大抵、夏の避暑地をイメージするらしく、「いいところですねえ。」という返事が返ってきます。でも、軽井沢町の標高は900~1,000mで、我が町は中心部が280mくらい。碓氷峠の上と下ですから、当然気候も全く違い、夏はしっかり暑く、避暑地の面影は一かけらもありません。
みなさんは、昭和46年(1971)に群馬県内で起こった連続女性誘拐殺人事件「大久保清事件」についてはご存知ですか。8人の女性が被害にあうというとんでもない事件だったのですが、大久保清は松井田警察署で逮捕されました。その翌年、昭和47年(1972)2月に連合赤軍のリーダー森恒夫と永田洋子がうちの町(妙義山中)で逮捕されています。この逮捕2日後に、県境を越えた「あさま山荘」での立て籠もり事件が起きています。これはリアル映像で全国に流れたので、記憶されている方も多くいらっしゃるかと思いますが、当時、中学2年生だった私の記憶にも鮮明に残っております。
松井田町は、スギ・ヒノキの生育適地であり、県内有数の林業地域なので、犯罪者も逃げ隠れしやすかったということでしょうか。花粉症の人にとって杉林など近寄りがたい地域なので、もし50年前に彼らが花粉症で辛い思いをしていたとしたら、このような逃げ場所にはなっていなかったかもしれませんね。今回は、信州ではなく、上州情報をちょっと入れ込みましたが、私の地元なのでご容赦を❣ 【管理人 堤】
コメント
ろうばいって「蝋梅」って書くくらいですから、花弁に蝋のようなツヤツヤ感があってとても綺麗ですよね。天気もとても良く、写真もコントラストが良いです。
12,000本って森の杏に匹敵。素晴らしい景色だったことでしょう。
黄色の花、春らしくて素敵ですね。 いいところを故郷に持っていらっしゃる・・・これからも大事にしてください。
「ろうばい」の話もそうですが、大久保清事件、連合赤軍の話題が妙に心に残りました。 特に私の亡くなった父は「清」という名前だったので、当時大きく新聞に報道された大久保清事件の見出しだけを眺めながら、「清」という人は悪い人が多いんだ・・・と家族で冗談交じりに話をしていた記憶が残っています。 他愛ない家族の会話でした。 久しぶりに昔を思い出させてくれました。 ありがとうございました。
暖かな話題の後に、暖かいのか寒いのか分からない話題を一つ。
昨日(10日)「諏訪湖が全面結氷した」「御神渡りの赤ちゃんが見える」とのニュースがあり、早速今朝見に行ってみました。
塩尻お告げを越えた向こうには富士山がかすかに見え、幸先良いぞと思いながら岡谷の釜口水門まで行くと、「ん・・・」湖面に波が立っているではありませんか。それでもと思い、諏訪市豊田の観察場所(八剱神社の宮司様が毎朝氷の状態を観察している所)まで行ってみました。確かに凍ってはいましたが、10メートル向こうには寒風が吹きこみ、張った氷の境目では氷が砕けて波打っていました。
最強寒波が大雪をもたらしているようでも、諏訪は「明けの海」。
今年は寒いのでしょうか? 暖かいのでしょうか?
以前、釧路で生活していたことがあるのですが、阿寒湖でも御神渡り現象が見られました。まあ、北海道の人たちにとっては、よくある冬の一景色といった感じで、あまり感動はないみたいですが、でも、アイヌの人たちは、「神が通った道(カムイ バイカイ ノカ)」と呼ぶそうです。自然現象の一つ一つに神様の意思があるという感覚なのでしょうかね。